骨組段階

小説サークル『骨組段階』のブログ。作品情報や設定、小ネタなど更新しています。

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遅刻しないように振り返り 

またもや間が開いてしまった……(´・ω・`)
分量の問題で細切れになってますが、5がほんとにただの雑談だったので二つまとめてUPしときます。そしてやっと一覧作ったよ!でもまさか年をまたぐとは思わなかったよ!!!\(^O^)/

気づけばもう今年が終わろうとしているというね……!早いなぁ……。
今年の刊行は、『忘却記憶進化論』『遅咲き桜の開花宣言』『嘘つきと大嘘つきの嘘』の三冊でしたね。うーん……三冊かぁ、ってのが本音。もうちょっとペース上げたいですが、こればっかりはノリ具合によるからなぁ(´・ω・`)
全体的にナオキ率高めでしたね。まぁ、ナオキ編が始動したので仕方ないと言えば仕方ないですが。ちょっとそろそろアカリを書きたい気分です。あとリリィ。もっと効率的に進行していきたいなー。どうやって段取りすればいいのかなーって不思議でならない今日この頃。
あとあれですね!今年はCD発売されましたね!2012年度の氷梨目玉作品は本よりCDです。貴重な体験をした年でした!
制作に関わってくれた方々とかにはほんと感謝ですし、今これを読んでくださってる読者の方々にもほんと感謝感謝です。
更新率の低いブログですが、これからもなにとぞよろしくお願いしますー><
ではでは、少し早いですが、良いお年を!(`・ω・´)ノシ
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category: つぶやきとか

2012/12/30 Sun. 23:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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1123---0006 

1123


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 研究室が散らかっているのはいつものことで、今日も今日とて積まれた本やガラクタのような何かがずずずんと山のように居座っていた。部屋の半分がそういった物で埋め尽くされているのだが、これはまだ綺麗な方だ。昼寝が出来そうな大きなソファとローテーブルのある応接スペースへ直進できるのだから。酷い時では山が行く手を阻み、迷宮に迷い込んだのではないかと錯覚する状態でそこまで進まなければならない。
 ソファに腰かけていたのはタツキさんではなく、ナオキだった。僕らがぞろぞろと入ってくるのを見ても、挨拶もしなければ何事だろうと首を傾げることもない。ただちらりと、そのぼんやりとした赤い瞳をこちらに向けただけだった。
 黒い髪に黒い服。表情の乏しいぼんやりとした青年は僕より年下なのだが、テイラーとしては先輩という非常に難しい立ち位置にいる。本人が「別に敬語とか、いい」と言われてもなお、普通に話しかけることにちょっと抵抗があったりするのはここだけの話だ。
 微妙な感情を抱く僕の代わりに、にこりと微笑んだのはアカリちゃんだ。
「ナオキさん、こんにちは」
「……ちは」
「タツキさんって、奥にいるんですか?」
 ぐるりと部屋を見渡す。部屋にタツキさんの姿はなく、恐らくナオキのルチルのメンテナンスを別室で行っているのだろう。
「ん」
 案の定、ナオキはこくりと頷いた。
「しばらくかかるって」
 そう答えてから、ナオキから「ぐー」と音がした。表情に微塵も変化がないので非常に分かりづらいが、どうやら腹の虫が騒いでいるらしい。
「なんかおいしいにおいする」
「あ、兄さんにケーキを持ってきたんですよ。召し上がりますか?」
「食べる」
 答えるとほぼ同時に、ナオキはソサカ君からカップケーキをいくつか受け取る。もらう数を一つに留めないのは、僕には出来ない芸当だ。
 もぐもぐとケーキを頬張るナオキを横目に、僕はアカリちゃんに言った。
「タツキさんが手を離せないんじゃ、すぐに調査は出来なさそうだね」
「質問だけなんだから、先に答えてもらおうよ」
「難しいんじゃないかな……」
 タツキさんはソサカ君と実の兄弟ではあるが、その性格は驚くほどに似ていいない。ソサカ君がいつも浮かべる柔らかい笑顔をタツキさんが浮かべることはなく、いつも眠たそうで眉間に深いシワを刻み込んだ不機嫌極まりない表情を作っている。性格もそれに比例していて、温厚なソサカ君に対して、タツキさんは頑固というか、規則を重んじる傾向にある。
 僕らテイラーにとっての必需品、ルチルクォーツ。魔法石とも呼ばれるその品を管理するのがタツキさんの仕事で、そのルチルに異常がないか調査、修正するのが彼の仕事だ。このメンテナンス作業は定期的に行われるものであり、その間はテイラーとして任務に赴くことが出来ない。だから予め、メンテナンス時間をしっかりと組み、管理している。数秒とはいえ、後から来た僕らが、メンテナンス終了を待っているナオキを差し置いて用件を済ます、ということを彼は良しとしないだろう。
 そもそも聞く耳を持ってもらえるとも限らない。食事や睡眠を忘れるほど、彼の集中力はずば抜けているのだ。僕らが声をかけた程度で気づいてもらえるかは怪しいところだ。
「聞き取りの期限は今日中だけど、調べられる範囲で良いと思うんだ……。そんなに急ぐ必要はないと思うよ」
 少なからず、ではあるが。
 出てきた名前を辿る以上、そうそう長い調査になるとは思えない。タツキさんの答えもなんとなく予想はつく。その先の彼が、誰の名を口にするかはこれっぽっちも想像出来ないのだが、それでもあと二、三人にとどまるはずだ。
「急ぎじゃないなら、待ってようか……」
 そう言いながらも、アカリちゃんの表情は浮かない。調査の結果が気になる、というよりは、調査に支障が出る可能性を危惧しているのだろう。
「恐らくですが、」壁にかけられた時計を眺めて、ソサカ君がいう。「もうしばらくすれば、姉さんもこちらに来ますよ」
「ヒギリさんが!」
 アカリちゃんの表情が一変して輝いた。
 ヒギリさんはアカリちゃんにとって憧れの存在だ。アカリちゃんがテイラーになるきっかけとなった人であり、目標そのものでもある。ヒギリさんは僕らとそれほど年は離れていないのだが、テイラーとしての活動歴は長く、あちこちの任務に顔を出しているためなかなか忙しい。本部での訓練が主体で、たまに任務先へ顔を出すようなライフスタイルの僕らとはなかなか時間があわないのである。
「これはもう待つしかないよね! お喋りとかね! しながらね!」
 わくわくと期待に胸を膨らませながら、アカリちゃんはさっとソファに腰を下ろした。ナオキの向かいに腰かけたアカリちゃんは、有無を言わせない勢いでべしべしとソファを叩いている。
「さぁさぁ、セージくんも座って座って!」
 飼い主にお座りを仕込まれている犬の気分ってこんな感じなんだろうな、なんてぼんやり考えながら、僕もソファに腰かけた。



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category: ◆小説(文字系ネタ)

2012/12/30 Sun. 22:27 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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1123---0005 

1123


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 美味しいカップケーキでお腹を満たした僕だったが、それ以上に大切な何かを失うという苦い結果を味わう羽目になった。まさかこんなダメージを負う仕事だなんて、数時間前の僕には想像出来なかったことだろう。
 次の目的地に向かう僕の足取りは、当然重い。正直、アカリちゃんがいなければそのまま職務放棄すらしたいくらいの気分だ。
「せ、セージくん! 元気出して!」
 どんよりと重たい空気を感じ取ったのだろう。アカリちゃんは笑顔を強張らせながら、僕を励ます。
「ひなちゃんの言い方に問題があっただけで、理想のお兄ちゃんに指名されたことは素敵なことだよ!」
「……そうかなぁ」
「だってほら、そもそも、セージくんが優しくなかったら、ひなちゃんはセージくんが理想のお兄ちゃんとは思わないんだよ? それってつまり、いつも優しくしてもらってるからこその、ご指名であったわけで……!」
「うんまぁ……それはそうなのかもしれないけどね……」
 ……でもねぇ。
 奴隷だもんねぇ。
 なんだかんだで、ひなちゃんは僕の性格を把握しているのだ。この仕事のように、不満があろうとも頼まれたことを断れない性格であるからこそ、僕が抜擢されてしまった。
 単に優しいだけなら、僕である必要はない。
 納得した様子のない僕をみて、アカリちゃんは「うぅぅー」と慌てた様子だった。
「ねぇ、ソサカくんもそう思うよね?」
「はい」
 にっこりと笑いながら、ソサカ君は間髪入れずに頷く。
「ひなちゃんはあれで結構人見知りする子ですから、信頼がなければ指名されませんよ」
「……ひなちゃんが人見知り?」
 ソサカ君が言うのならばそうなのだろう。そう思う僕に反論する僕がいるのも事実で、彼の言うことに納得出来ない僕は助けを求めるようにちらりとアカリちゃんの方を見る。アカリちゃんは素直じゃない僕と同じ意見のようで、きょとんと目を丸くしている。
「そうなの、かな? ひなちゃんって結構、誰とでも仲良くなれそうな感じだけど」
「会話くらいなら出来るでしょうけれども、それでも結構、相手を選んでいますよ。緑と三人で一緒にいる事が多いのですが、ぼくにはあまりお願い事はしてきませんし」
「へぇ、意外。緑くんよりソサカくんのが、色々聞いてくれそうなのに」
「遠慮させてしまっているのでしょうか」
 そう呟くソサカ君は笑っていたが、それでもどこか寂しそうに見えた。
「セージさんは落ち込んでいるようですが、ぼくからすればちょっと羨ましいくらいなんですよ。一緒にいる時間はぼくの方が長いのに、指名されたのはセージさんでしたし」
「……ご、ごめん」
「いえ、悪いのはぼくですから。きっと何か口うるさく言ってしまったのかもしれません」
「そんなことはないと思うけど」
 ソサカ君は優しい。アカリちゃんが理想の兄だと指名するほどに優しい。
 だからこそ、彼女にとっては歯がゆい思いなのではないだろうか。
 現実でも現実と思えない程暖かい言葉を、受け入れることが出来ないだけではないだろうか。
「きっとひなちゃんは、ソサカ君に優しくしてもらってるから、召使みたいに扱えないんだよ」
 彼女にとってのお兄ちゃんは、
 何でも言うことを聞く奴隷であらねばならないのだ。
 だから割とどうでもいい、僕が指名されたのだろう。
 本当に傍にいたい、緑や彼を差し置いて。
「……まぁ、結構難しい質問だからね」
 誰が良い兄さんであるか。
 そもそも『兄』という概念が漠然としているのだ。『兄』とは単なる血縁関係に過ぎず、内面を表す情報はそれ自体に含まれない。『兄』が『兄』である以上、妹か弟が存在するのだろうが、その面倒を『兄』が見るとは限らない。
 “良い”兄さん、である以上、やはり優しいだとか面倒見が良いというのを連想してしまいがちだが、果たしてそれが良い“兄”であるかと聞かれたらまた話は別なのだ。優しくて面倒見のいい兄が四六時中傍にいるというのも、僕からすればあまり良い状況ではない。その優しさに甘えてしまい、なんだかんだで今以上の駄目な人間に成長してしまいそうな気がするのだ。
「というかそもそも、仲が良い友達とかは指名しづらいよね」
 指名というよりは、想像だろうか。
 生活というのは、家族だけで行われるものではない。必ず外との接触があり、そこで友好関係を築いていくものだ。
 仲のいい友人を家族にしてしまっては、外との関係がなくなってしまう。
「確かにそうだねぇ。私も、フレッサを理想のお姉さんです、とは言いにくいなぁ」
 同い年っていうのもあるかもしれないけど、とアカリちゃんは頷く。
「じゃあつまり、ソサカくんはひなちゃんにとって大事な友達ってことなんだね!」
「多分ね。だからソサカ君は、あんまり気にしなくて良いと思うよ」
 落ち込んでいた僕がいうのではあまり説得力がないかもしれないが、ソサカ君は僕らの励ましに「ありがとうございます」とにこりと笑ってくれた。
 その笑顔を崩さないためにも、僕はもう一つの可能性をそっと心にとどめておくことにする。
 僕らが向かっているのは、ルチルの研究室だ。ソサカ君が指名した1123――タツキさんのところである。
 アカリちゃんは僕の仕事を手伝うために同行しているが、ソサカ君の目的は別にある。生活リズムが崩壊している兄のために、焼いたカップケーキを食事代わりに運んでいるのだ。これなら冷めても食べられるし、行儀は悪いが仕事の片手間にも口にすることが出来るというソサカ君の配慮である。
 そういうマメなところは、兄というよりは母のようで、きっとひなちゃんも同じ気持ちだったのではないかと思うのだ。『至急キングオブ良い母さんを判明させよ!』なんてことになったら、性別の枠を超えてソサカ君が一位になるのもそう難しくないような気がした。



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category: ◆小説(文字系ネタ)

2012/12/30 Sun. 22:25 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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今回描写が気持ちあっさりめだから余計に 

なんか前の画像のリンクが上手くいってなかったみたいです、すみません(´・ω・`)
多分これで携帯からも見れるはずなので見れなかった方はご覧くださいー、ラクガキですが。

四つ目もUPです。個人的にはこれでこそセージって感じの回なので好きです。ちょっと短めですがその辺もセージらしくて良いんじゃないかなって思う。←

最初から読む場合はこちらからどうぞ! 一覧は今度作ります><






category: つぶやきとか

2012/12/12 Wed. 16:11 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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1123---0004 


1123


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「……そういうお前はどうなんだよ?」
 じろりとひなちゃんを睨みつけながら緑はいう。
「加護さんはダメだぞ? 年が離れすぎてるからな!」
 ビシッと人差し指を突き出して指摘する緑に、ひなちゃんはむ、と表情を曇らせる。
「ひなのおにいちゃん?」
 そう繰り返してから、ひなちゃんは「んー」と腕を組んで考え込む。
「やっぱり緑くん?」
「なんでそうなるのよ! 緑がおにいちゃんとかありえないわよ!」
 わーっと止めどもない勢いで怒鳴られたアカリちゃんは「ご、ごめん……」と首をすくめている。
「だって緑とか、どう考えても弟ポジションじゃない」
「弟ってお前……。自分の年齢考えろよ」
「それだけ緑の精神年齢が低いってことでしょ」
 緑が無言で立ち上がった。そのまま無言でひなちゃんの首根を掴んで猫のようにぽーんと放り投げたりしそうな剣幕だったが、やんわりとソサカ君が間に入って止めている。どうやらこの状況も日常茶飯事のようだ。
「……んで? 大人な雛菊は誰を兄貴に指名すんだよ」
 怒気に満ちた声で緑はいう。
「……セージかな?」
「僕ッ?!」
 まさかの。
 まさかの指名である。
 僕からすればひなちゃんの兄貴分は紛れもなく緑なのだ。……いや、二人を知る大多数は、僕と同じ意見を持っているに違いない。現に、アカリちゃんもひなちゃんは緑を指名すると思っていたのだ。
 それなのに僕って。
「な、なんでまたそんな……マイナーなところを……」
「だって、ドレイキシツだから」
「……え?」
「ひなが頼んだこと、何でも聞いてくれそうでしょ。あと、そうやって色々頼んでも、なんだか悪い気分にならないのがセージでしょ」
「…………えっと」
「だから、ひなのおにいちゃんにはセージが適任なのよ」
「…………ひなちゃん。お兄ちゃんっていうのはね、召使とはまた別の存在なんだけれども……」
「ひなみたいに可愛い妹が出来たら、召使みたいになるのは当然でしょ!」
 ……なんというか。
 返す言葉がなかった。ちょっと喜んだ僕が馬鹿みたい――というか、完全に馬鹿だった。期待した僕が落胆するのを見て、緑が腹を抱えて笑っているのがせめてもの救いだろうか。アカリちゃんやソサカ君のように同情の眼差しを向けられる方が精神的にはキツイ。
 っていうかね。
 奴隷気質って言葉、一体誰が教えたんだよ。
 ……ジェレイラさんとか?
 思わず寒気がした僕は、頭を振って思考を中断させる。泣きたい気分になりながらも、僕はメモに自分の名前を記入する。
 どうせなら、もっと嬉しい気分でいたかったなぁ。

 涙ながらに、ワンポイント獲得。




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category: ◆小説(文字系ネタ)

2012/12/12 Wed. 16:06 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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